パソコンモニタ
さて、いよいよ知欠ジョーの得意技、画像処理について解説していくが、
その前にパソコンモニタの話ぢゃ。
■モニタ調整の必要性
パソコンモニタとはつまりパソコンの画面のことぢゃ。パソコン屋に行くといろんなパソコンや単体のモニタが展示されておるが、注意深く見てみると、それぞれの画面の色や明るさがずいぶんと違っておる。
実は意外にも、個々のパソコンはモニタの色や明るさが完全には調整されておらんのぢゃ。またビデオカードやOSによっても、さらには使用年数によってもモニタの具合は変わってくるんぢゃ。
キチンと調整されてないモニタは、例えて言えば何色かも分からんサングラスを掛けて見ているようなもんぢゃ。ホームページや画像掲示板への投稿は自分のパソコンで処理した画像を公開するのぢゃから、モニタの調整をキチンとやる必要があるのぢゃ。さもないと「みょうに黄ばんだ白」とか「グレーっぽい青」とかを世界に向けて情報発信ぢゃ。せっかくきれいに撮れたデジカメ画像も台無しになってしまうぞい。
■調整方法1
調整方法1では、モニタが持っておる ICCプロファイルという仕組みを使うぞい。ICCプロファイルというのは、「このモニタの色と明るさの特性はこんなんどすえ」という「特性表」みたいなもんぢゃ。これはモニタやビデオカードのメーカが用意してあらかじめパソコンに入っておる。これを正しく選ぶことで特性表に合った調整がされる訳ぢゃ。なんだか難しそうな話ぢゃが、実際のやり方は簡単ぢゃぞい。
- Windowsの場合
「画面のプロパティ」を開いて、「設定タブ」→「詳細設定ボタン」を押し、「色の管理タブ」で表示される「カラープロファイル」を選ぶ。大抵はモニタやビデオカードと同じ名前の「カラープロファイル」が選べるハズぢゃ。
なお、ICCプロファイルを持っておらんモニタもあって「色の管理タブ」が表示されん。その場合は下記の調整方法2を使うのぢゃ。
- Macintoshの場合
「システム環境設定」を開いて、「ディスプレイ」の「カラータブ」で「ディスプレイプロファイル」を選ぶ。これもモニタやパソコンの名前と同じものが選べるハズぢゃ。選べん場合は調整方法2へ進むナリ。
■調整方法2の準備
Windowsの場合、次のページから詳しく述べる フォトショップ・エレメンツというソフトが必要ぢゃ。このソフトはアマチュア向けの画像処理ソフトの定番ぢゃ。もっとめちゃ高いプロ用バージョンもあるが、web用にはこのソフトで必要十分ぢゃ。
価格は税込み17カツ丼弱。ネット通販とかぢゃとマイナス1カツ丼くらい値引きされとるところもあるようぢゃ。
後で述べるように、どんなにきれいに撮れたデジカメ画像でも実は一定の画像処理は必要なんぢゃ。ぢゃから画像処理ソフトを持っておらん方はこの機会にぜひフンパツして頂きたいぞい。
また、調整方法2では以下の2点に注意する必要があるぞい。
- パソコンの電源を入れて20分以上経ってから調整する
これはモニタの明るさや色が安定するまでにこれくらいの時間が掛かるためぢゃ。暖気運転みたいなもんぢゃの。ブラウン管式のモニタはもちろん、液晶モニタでも暖気運転は必要ぢゃ。
- パソコンを使ういつもの時間と場所で調整する
モニタは自分で光っとる訳ぢゃが、周りの明るさなどの環境によっても見え方が大きく変化する。昼と夜では見え方が全然違うし、窓際と壁際でも全然違う。ぢゃから、自分が最も良くパソコンを使う時間帯に調整を行い、ノートパソコンなどの場合は自分が最も良く使う場所で調整するのぢゃ。
■調整方法2
調整方法1の ICCプロファイルを使った場合、モニタの「標準特性」に合わせることは出来るが、モニタの個体差や使用場所や経年変化は加味されておらん。そこでそれらを考慮した調整方法が下記のようになる。
- Windowsの場合
フォトショップ・エレメンツ をインストールすると、コントロールパネルに「Adobe Gamma」というソフトが一緒にインストールされる。これを起動してウィザードの指示に従って調整をしていくのぢゃ。
- Macintoshの場合
「システム環境設定」を開いて、「ディスプレイ」の「カラータブ」で「補正...ボタン」をクリックする。 「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」が起動するので、指示に従って調整をしていくのぢゃ。
調整をしてみると自分のモニタが標準からかなりズレてたことに気づいたりして、ちょっとビックリぢゃ。
この調整をすることで、モニタが掛けとったサングラスが外れたことになるぞい。
■用語説明
調整方法2では少々聞き慣れない言葉が出てくるんで、簡単に説明してみるぞい。
- ガンマ値
画面の明るさを数値で表したもので、数値が小さい程明るくなる。
Windowsは 2.2、Macintoshは 1.8が標準なので、 Macintoshの方が明るい画像になるんぢゃ。web用の画像を作る場合は Macintoshを使ってる人も Windowsに合わせて 2.2にしといた方がいいぞい。
- 色温度(ホワイトポイント)
画面の赤と青のバランスを数値で表したもので、数値が小さい程赤っぽく、大きい程青っぽくなる。「色」と「温度」をひとつの言葉にするコラボレーションとはなかなかやるのう。「ブリ大根」みたいぢゃ。
調整してない場合はなぜかかなり高い値になって青っぽくなっとる場合が多いのう。部屋の照明が蛍光灯なら 6500にするのが一般的ぢゃ。