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ハカセジョーの実験室


画像処理ソフト

模型撮影を料理に例えると、スタジオの設定が材料で、カメラの設定が包丁にあたると書いたが、画像処理は調理と味付けぢゃ。うまく撮影できた画像は生でもおいしいが、画像処理によってさまざまな調整とバリエーションが可能となるんぢゃ。

■画像処理ソフトの役割1

どんなにバッチシ撮れた画像でも、ネットに公開するためには画像処理が必須ぢゃ。それは画像のファイルサイズを小さくするためぢゃ。

例えばこの画像は元々のファイルサイズが 288kBもあるんぢゃ。こんなにファイルサイズの大きな画像では、例えば 10MBのホームページ・スペースでは 34枚使ったところで満杯ぢゃ。これではいくらスペースがあっても足らんのう。

また画像掲示板に投稿する場合も同じぢゃ。最近は ADSLが主流となっとるが、まだまだ IDSNやモデム接続の人は多い。外出先などから無線でつないだりする時も ISDNと同じ 64kbps程度ぢゃ。
そんな環境では 288kBの画像を1枚表示させるのには 36秒もかかる。画像が掲示板に 10枚貼ってあったら、全部表示されるのに6分ぢゃ。 表示される前に待ちきれずに回線を切られてしまうぞい。

そこで画像処理ソフトの出番ぢゃ。処理をすることで、上の画像では 17kBにまでサイズを小さくできた。ほぼ 1/17のサイズぢゃ。そうすると 10MBのホームページ・スペースで 588枚も使えるし、画像掲示板でも1枚の表示が 2.1秒、10枚で 21秒ぢゃ。これなら回線を切られることも無いのう。

つまり、画像処理ソフトでファイルサイズを小さくすることで、ホームページを作る人も、画像掲示板に投稿する人も、それらを見る人もみんなハッピーということぢゃ。

■役割2

ネットに載せる画像には主に2つのファイル形式がある。1つは "gif"、もう一つは "jpeg"ぢゃ。画像の内容によってこの2つの形式に画像を変換するのが2つ目の役割ぢゃ。

まずこれはアニメの肉の "gif"画像ぢゃ。このような輪郭がはっきりして色数の少ない「イラスト」や「図」には "gif"が適しておる。 ファイルサイズは 1.8kBとかなり小さなサイズにまとまっておる。
同じ画像を "jpeg"にしたものぢゃ。よく見ると輪郭線の周りに画像の荒れ(ブロックノイズ)が出て、汚い画像になっておる。ファイルサイズも6.5kBに増えてしまっておる。

"gif"画像は最大で 256色しか表示できんという大きな制限事項があるんぢゃが、256色の範囲内であれば "jpeg"画像よりきれいでファイルサイズの小さい画像が作れるのぢゃ。

次は "jpeg"画像の説明ぢゃ。

同じアニメの肉でも、「写真」となると "jpeg"画像が適しておる。細かい部分を含めると「イラスト」や「図」よりも色数が増えるからぢゃ。ファイルサイズは 6.0kBぢゃ。
同じ画像を "gif"にしたものぢゃ。使える色数が少ないのでグラデーションがうまく表現できてないのが分かるのう。ファイルサイズは 11.8kBに増えておる。

このように、「イラスト」や「図」は "gif"画像、「写真」は "jpeg"画像に変換するというのが基本となる。
デジカメで撮影した画像は普通 "jpeg"形式になるから、基本的には "jpeg"画像を使う機会が多いぢゃろう。ただし説明書やグラフなどは、たとえデジカメで撮影した物でも "gif"画像に変換した方がよりきれいに、ファイルサイズも小さくできる場合があるのぢゃ。使い分けが肝心ぢゃ。

■役割3

3つ目の役割として、やっと「画像処理」が出てくる。そもそも撮影の段階でバッチシ撮れていれば画像の「修正」という作業は不要ぢゃが、それでも実際には下記のような若干の処理を加えることになるのぢゃ。

  1. 画像サイズを変更する
    デジカメで撮った画像は 1024*768ドットとかの大きなサイズぢゃから、小さなサイズに変換する必要がある。
    知欠ジョーは基本的に 横320ドットもしくは480ドットになるように統一して変換しておる。縦サイズは画像によってまちまちぢゃ。

  2. 画像の不要部分を切り取る
    背景の余分な部分を切り取るのも処理のひとつぢゃ。単純に切り取るといっても、実は奥が深いぞい。詳しくは別ページで解説予定ぢゃ。

  3. 背景をボカす
    これはひとつには画像のファイルサイズをより小さくするためぢゃ。背景をボカすことでファイルの圧縮率が上がり、ファイルサイズが小さくなるのぢゃ。
    また背景をボカすことで、主役である模型の存在をより際立たせるという効果もあるのう。

上記がネット用の画像として最低限必要な処理ぢゃ。

ここから先は画像がバッチシでない場合の修正処理となる。詳しくは別ページで解説予定ぢゃ。

  1. 明るさの修正
  2. 色合いの修正
  3. ピントの修正

この修正が必要無いくらいの画像が撮れるのがベストぢゃ。なかなか難しいが、工夫と精進あるのみぢゃ。

■役割のまとめ

画像処理ソフトに求められる役割をまとめると、以下のようになるぞい。

  1. 画像のファイルサイズを小さくすることができる
  2. JPEGとGIFのファイル形式が扱える
  3. 画像処理が出来る

一般的に言われとることとは順番が逆に感じるかも知れんが、「ネットに画像を載せる」という目的に対しては実はこれが正解なのぢゃ。

■最適な画像処理ソフトは

上記の3つの役割を持っているソフトとしてオススメなのが、前のページでも紹介したフォトショップ・エレメンツぢゃ。このソフトはアマチュア向けの画像処理ソフトの定番ぢゃ。もっとめちゃ高いプロ用バージョンもあるが、web用にはこのソフトで必要十分ぢゃ。

価格は税込み17カツ丼弱。ネット通販とかぢゃとマイナス1カツ丼くらい値引きされとるところもあるようぢゃ。

画像処理ソフトを持っておらん方はこの機会にぜひフンパツして頂きたいぞい。